USDDN ダン・フィリップが残したもの
USDDNワールドファイナルをライブストリームでリアルタイムで観戦した方も多いと思います。
日本との時差が13時間と言うことで、真夜中や明け方に時差ぼけ状態での観戦
大変お疲れ様でした。
そして遠い日本から留守番JAPANのリアルタイムでの応援メッセージ、
ありがとうございました。
「便利な時代になったね~」
本当にそう思います。
でもこのUSDDNのライブ中継にはある一人の男の強い想いがあって成り立っています。
その男の名前は『ダン・フィリップ』
彼と私の出会いはアメリカケンタッキー州のルイビルでした。
2007年USDDNワールドファイナルに映像スタッフとしてきていました。
私も初めてUSDDNワールドファイナルの映像記録でこの地を訪れていました。
ダンは私のことを受け入れてくれ、映像クリエーター同士、また熱狂的なドッグスポーツ
ファンの彼と、毎年会うごとに親交を深めていきました。
そのダンフィリップが全世界にリアルタイムで映像配信を行うというプロジェクトを立ち上げました。
まだまだライブストリームという名前もあまり浸透していない2008年だったと思います。
まったくゼロからだったこのプロジェクト、初期の段階では、
映像が途切れたり、動かなくなったりすることもありましたが、
日本はもちろん世界中のディスクドッグファンを熱くしてくれました。
これにより、日本ではUSDDN応援プロジェクトの“留守番JAPAN”が立ち上がり、
夜を徹してのゲーム観戦で、現地と同時に盛り上がることが出来るようになりました。
そのダン・フィリップが昨年末に他界をしてしまいました。
私にプレーヤーとして頑張れといってくれたこと。
マトラが死んだときメモリアルビデオを作ってくれたこと。
ダンの思い出はたくさんありすぎて書ききれません。
今でもあの優しい笑顔が思い出されます。
2010年、2011年、私もライブストリームにカメラマンとしてダンと一緒に
映像配信が出来たことを誇りに思っています。
そして2015年のUSDDNワールドファイナル。
ライブストリームは行われないとの情報を受け、新たなプロジェクトが立ち上がりました。
日本のドグタウンファクトリーと、日本人技術者3人によりライブストリームを
行うことになりました。
とはいっても日本での実績はあるものの、アメリカの現地で行うことが出来るのか?
スタッフは現地入りしてほとんど徹夜状態の3日間。
前日の深夜、当日の朝まで調整を重ね、ついに映像配信が可能になりました。
その3人とは、木村伸吾、岡田秀樹、吉岡浩二、です。
USDDNワールドファイナルの参加メンバーでもあり、現地での貴重な時間を割いての
チャレンジでした。
本当に頭が下がります。
そして、2015USDDNワールドファイナルが行われました。
留守番JAPANはもちろん、中継を喜ぶ世界中のディスクドッグファンの熱狂。
そんな中、今回のライブストリームを誰よりも喜んだのが
“ダン・フィリップ”だったのではないでしょうか。
ダンの意思を受け継いで、日本人のチームがライブストリームを実現したことを
誇りに思うとともに、3人の技術スタッフ、そしてドグタウンファクトリーに感謝をします。
私の中では、もう一つの2015USDDNのワールドチャンピオンでした。
皆さんのおかげで、ダンに恩返しが出来ました。
本当にありがとうございました。
中継の様子です。
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