犬の作出目的を実践する
観光牧場やテーマパークで『シープドッグショー』が行われていて、
人気イベントになっています。
放牧された羊を、シープドッグ(牧羊犬)が誘導して、
群れから外れた羊を群れに戻したり、
大きく膨らんだ群れをまとめたりしながら、
策の中に羊を追い込んでいくショーです。
一般のギャラリーの方は、
「ワンちゃんおりこうだね~」
「おもしろかったね~」
という感想で終わるのですが、
シープドッグといわれる犬種を飼っている人たちは、
「私の犬にもやらせてみたい」
と思うのは自然ななりゆきだと思います。
そんな人のために各地で、シープドッグ体験や、シープドッグスクールが開かれています。
牧羊犬でディスクドッグをやっているオーナーたちも、
シープドッグに携わっている方が結構います。
シープドッグの競技の参加されている方もいます。
その犬種の、本来の作出した目的の作業なので、その犬種の持っている資質が、
ストレートに見ることが出来るので、たのしいに決まってます。
これらはのシープドッグは実益(牧羊の仕事)を目的のにするものではなく、
趣味として行われています。
シープドッグに没頭するがため、自分で羊を飼い、牧場を始めてしまった。
というい実例がもっと耳に入ってくるとうれしいのですが。
今は牧場の羊を借りてトレーニングしているのが現状です。
私は、エアデールテリアという犬種が大好きで、
ヴィッツァーで4頭目のエアデールテリアになります。
エアデールテリアはもともとはカワウソ猟に使われていた歴史があり、
その後イノシシや大型動物の捕獲に使われてきました。
現在でも熱心なエアデールテリア愛好家がイノシシ猟を続けています。
もちろん実益な部分ではなく、趣味として行っています。
イノシシ猟は山の中で見つけたイノシシを追いたて、
足に噛み付いて、イノシシの戦意を喪失させ、動きを止めて、
銃でしとめるというものです。
エアデールテリアの、咬みの強さ、勇敢さ、タフさ、自立心
などがストレートに感じることが出来ます。
トレーニングのために、生きたイノシシを追いたて、
咬ませる練習をする施設もあります。
「残酷だ(怒)」
「イノシシが可愛そう(涙)」
などの声が聞こえてきます。
鯨を食べることをを外国から非難されると、
「日本伝統の食文化だ」
と、正当化しています。
日本伝統の熊撃ち猟は、マタギが少なくなり、
伝統のこの猟を、どう保存するか議論されています。
実益の猟だったら良いということでしょうか。
動物愛護の観点からすれば、趣味でイノシシ猟をすることなど、
愛護精神に反することも理解できますし、反対も当然のことと思います。
でも、長い歴史の中で作られてきた犬種の資質や本能を守って、
能力の高い作業犬を後世に残していくために、必要なことでもあります。
今週末はシープドッグのトレーニングに行ってきます⇒○おしゃれでカッコイイ
今週末はイノシシを咬ませるトレーニングに行ってきます⇒×ひどい、残酷
となってしまうのでしょう。
「ボーダーコリーが羊を追うときは生き生きしていて、ディスクドッグでは見られない、
シープドッグの本当の姿が見られて楽しいです」
「エアデールテリアがイノシシを追いたて、アタックして、足にかじり付く姿は、
ディスクドッグでは見られない、テリアの本当の姿が見られて楽しいです」
作業犬としての能力を競技やトレーニングで楽しんでいる飼い主の方は、
犬種の違いこそあれ、同じ楽しみであるということを、ご理解くださることを望みます。
↑エアデールテリア好きには、たまらないシーンです
(イノシシを咬んでいる写真はのせません)
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