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2013年12月19日 (木)

『レトリーブについて』再考

アクセス解析によると去年の7月に書いた『レトリーブについて』へのアクセスが
非常に多いのでびっくりしています。
レトリーブはディスクドッグの永遠の過大なのでしょうか。
それでは、去年書いた『レトリーブについて』をもう一度ここに上げておきます。



  『レトリーブについて』

  先日、バウンドバウの会員の方に、

  「レトリーブが上手くいかない」

  という質問を受けました。
  ここのところ、同じ質問を複数受けましたので、わたしの考え方を書きます。


  レトリーブとは、ボールやおもちゃなどを、投げて、犬に取ってこさせる作業、
  または、離れた所にあるものを、犬に持ってこさせる作業の事です。

  本来の意味は後者のほうなのですが、
  ディスクドッグでは、前者の意味で使われることが多いです。

  レトリーブは、ディスクドッグの基本中の基本です。
  ディスタンスはもちろん、フリースタイルでも、
  レトリーブ無くして、ディスクドッグは成立しません。


  「ウチの○○は、ボールを投げたら取ってきたんですよ」

  と言う話はよく聞きます。


  では、そうではない犬は、どうしたらいいのでしょう。


  ”ボールを投げたら、取ってきた。“
  を、どんな作業が行われているのか分析してみましょう。

  ●一つ目の作業  投げたボールを追いかける(チェイス)
  ●二つ目の作業  ボールを咥える(バイト)
  ●三つ目の作業  ボールを持ってくる(カム)
  ●四つ目の作業  ボールを離す(ドロップ)

  以上の、四つの複合作業になっています。

  ほとんど出来ているのに、この、どれか一つが出来ていなくって
  完成していない場合が多いです。
  出来ていない作業が、何なのか分かれば、
  その部分を強化して、完成させる事が出来ます。


  私は、最初のディスクドッグが、ラブラドールレトリバーでした。
  たいして教えてもいないのに、投げたボールをレトリーブしていました。
  ところが、二頭めのエアデールテリア、三頭めのビアデッドコリーは、
  この四つの作業を、一つ一つちゃんと教えないと、完成しませんでした。

  でも結果は、出来るようになるわけです。



  長い時間と情熱をかけて、作業目的によって、さまざまな犬種が作出されました。
  そして、その犬種特性が、現在も受け継がれています。

  その中には、レトリーブが得意ではない犬種も存在します。
  でも、それは、出来ないという事ではないと思います。

  ただ、ちょっとだけ時間と、手間が、必要なだけです。


という文章を去年書きました。
補足をすると、4つに分けて教える方法には、4つを教える前に、
犬のドライブ(作業意欲)が必要になってきます。
ドライブが備わっていない犬は、ドライブを作ることがスタートになります。
その方法は、BBDC定例会などで詳しく説明できますので、
遠慮無く聞いてください。

アルプ(スタンダードプードル)も1才にしてやっとレトリーブが出来るようになりました。
フィールドで固まってしまう、シャイでビビリな性格の矯正に時間がかかりました。
ボールも全く追わない状態からのスタートでした。
何が弱点なのかの分析や、その解決方法を見つけたり、
何に時間を使うか、時間の使い方も大切です。


『レトリーブについて』が何でアクセスが多いのかは疑問ですが、
上手く行かない人や、どう教えていいのか分からない人が、
多数いるという事でしょうか。
ちょっとでも参考になれば幸いです。

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