家紋
今から20数年前のことになります。
県庁を、新しい庁舎に立て直すことになり、
旧庁舎を取り壊した跡地の、文化財の発掘に参加していました。
県庁のあるところは、前橋城(厩橋城)のあったところです。
発掘調査に参加している人はさまざまで、歴史好き、城好きなど、
普段出会うことの無い個性豊かな方々でした。
そのうちのの70歳くらいの方からいきなり質問されました。
その方は歴史の研究をライフワークにしていて、
前橋城が実際はどんな城だったかを確認するため
調査に参加していました。
「酒井さんの門は何だい?」
私「門・・・・・???」
「家紋だよ」
私「剣片喰(けんかたばみ)です」
「剣片喰だと、ここの酒井の殿様の血筋かねえ?」
私「さぁ・・・・・?」
発掘調査している前橋城は、松平家の前に、酒井家が殿様だったそうです。
「祖父の出身はどこなんだい?」
私「東京の神田です」
「じゃあ徳川の○○の××の△△じゃないのかなあ」
私「さぁ・・・・・?」
歴史マニアとはすごいもので家紋と名前と出身地で、
人の家系やその歴史までも推測してしまうものなのです。
その方の話が面白く、家紋の話をを聞くようになり、
私もちょっとだけ、家紋のことが分かってきました。
分かってくると面白く、絵柄のデザインの面白さも含めて、
のめりこんでいる人の気持ちも理解できました。
残念ながら、1年間で発掘調査は終わり、
その方とは会う機会はなくなってしまいました。
そのまま続いていたら、私も犬マニアではなく、
歴史マニアになっていたかもしれません。
そう思うほど、面白い話でした。
人が情熱とポリシーをもって、本気で取り組んでいることは、
どんなジャンルのことでも、人を感動させるパワーがあります。
私のやっている犬のことも、そうありたいと思っています。
↑これです 剣片喰
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コメント
うちは、「三ツ蔦尻合わせ」です。
初めて聞いたときに、「三つ蔦」はいいけど、「しり合わせ」はちょっとどうもなぁと思いました。
それだけです。
投稿: Spinach | 2013年2月26日 (火) 22時57分
Spinachさん
名前も面白いですね。
何年か前、お墓をたてたとき、剣片喰も種類がいろいろあり、
ただの剣片喰だと告げてのを覚えてます。
「三つ蔦」もいろいろありますよね。
「しり合わせ」といわないと分かりませんね。
ツタやカタバミなど、植物の家紋もいっぱいあっておもしろいです。
投稿: Hiro@管理人 | 2013年2月27日 (水) 08時48分